ところで、黄金比って具体的にはいくつかご存じでしょうか?
線分ℓ(長さ=Φ)を、等しくない2つの線分x(長さ=1)と線分y(長さ=φ)に分割した時、
Φ:1 = 1:φ (Φ>1、φ<1、Φ=1+φ)
となるような比率Φ(ファイ)またはφ(フィー)が1つだけ存在し、これが黄金比と呼ばれるものです。
線分x (長さ1) 線分y(長さφ)
|————————–●——————–|
線分ℓ(長さΦ)
具体的には、以下のような無理数です。
Φ = 1.6180339・・・
φ = 0.6180339・・・
このΦとφには以下のような面白い関係があります。
お互いを掛け合わせると1になります。
Φ * φ = 1
お互いの差を取ると、これも1になります。
Φ - φ =1
さらに、Φを二乗すると、Φ+1になります。
Φ * Φ = Φ+1 = 2.618339・・・
また、それぞれがお互いの逆数となります。
Φ = 1/φ
φ = 1/Φ
何か不思議ですね。
さらに、さらに、この黄金比は、フィボナッチ数列と呼ばれる単純な整数列とも関係があります。 フィボナッチ数列とは、0,1から始まり、どの数も、先行する2つの数の和となる数列です。
フィボナッチ数列 : 0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、・・・・・
そして、隣り合う2つの数字の比率は、上下に変動しながら、数列が無限に近づくにつれて黄金比に収束していきます。
1/1=1 1/1=1
1/2=0.5 2/1=2
2/3=0.666 3/2=1.5
3/5=0.6 5/3=1.666
5/8=0.625 8/5=1.6
↓ ↓
どんどんφに近づく どんどんΦに近づく
やはり、不思議ですね。
凡人には神様が創造したとしか思えません。
黄金比を取り入れたグラフィックデザインとしてよく知られているものに、Apple社のリンゴのロゴ、iCloudの雲マーク、あるいは、Twitterの鳥のロゴなどがありますが、これらはいづれも、グラフィック図形のパラメータの値(例えば、曲率の異なる曲線の半径)を、このフィボナッチ数列の数値の中から選んで使っていると言われています。より具体的な内容は、これもネットに沢山アップされていますので、そちらをご参照下さい。
黄金比をグラフィックデザインに利用する方法は、上記以外にも無限に考えられます。
ファイギターでは、上記と同じようにフィボナッチ数列の数値を使うことに加えて、Φやφといった数値をダイレクトにデザインに取り入れていますが、その詳細は次回。
数字ばかりで頭の痛い話になってしまいましたので、頭痛薬飲んで、続きはまた今度。