ギターのチューニングといえば、低音(6弦)側からE2-A2-D3-G3-B3-E4とする、レギュラーチューニング(スタンダードチューニング)が一般的です。このレギュラーチューニングは、多くの曲に対応できるというメリットがありますが、もっと低音を重視したい、あるいは、運指を楽にしながらより複雑な演奏表現をしたいといった場合などでは、様々な変則チューニングが用いられます。
例えば、何も弦を押さえなくても和音が出せるオープンチューニングや、全体を半音下げるダウンチューニング、あるいは、数多くの曲で採用されている数弦のみ下げるドロップチューニング等々。
その結果、コンサート等では、曲に応じてチューニングを変える必要ができてきますが、1本のギターでいちいちチューニングし直すのも時間がかかるため、予めチューニングが異なる複数のギターを準備したりする必要がでてきます。このような煩雑なチューニングを自動で行ってくれる優れものが、自動チューニングマシーンです。
つまり、自動チューニングマシンは、ボディーからネックを通してヘッドまで伝播した音波の周波数を検出するセンサーと、弦を巻いているペグを回転させるモーターを内蔵し、1弦から6弦に対して予めセッティングされた音程になるまで、ペグを自動回転させて音程をあわせてくれるのです。1弦づつのチューニングもできますし、すべての弦をじゃら~んと鳴らして一度に6弦同時にチューニングすることもできます。予めプリセットされたチューニングパターンのほかに、カスタムパターンの登録も可能です。
上の写真は、ドイツのトロニカル社製自動チューニングマシーン Tronical Tune (Type-H)
(日本総代理店 キクタニミュージック)です。
ファイギターの製品では、予め製品に取り付けられていたペグをはずして、ギターヘッド裏側より
この自動チューニングマシンを直接取り付けることができるようになっています。
自動チューニング後に、手動による若干の微調整が必要な場合もありますが、とても便利なアクセサリーです。
特に変則チューニングを多用されるようなフィンガーピッカーの方にはおすすめです。